成人式では、9割近くの女性の方が振袖を着て成人式に出席をします。日本人に昔から着用されてきた伝統衣装の振袖ですが、振袖には流行の色や柄があります。なかなか着る機会がないので、流行の色や柄、トレンドを上手に取り入れ自分が一番輝いて見える振袖を選びたいところです。今回は振袖の色や柄の流行について、振袖姿のトレンドと併せてご紹介します。
振袖にも流行がある
和服において、第一礼装ともよばれている振袖。日本の伝統衣装なのであまり時代の変化に左右されないと思われがちですが、振袖には流行りがあります。毎年各振袖ブランドが新作の振袖を発表し、流行の色、柄、トレンドに反映されます。振袖には、おめでたい柄、縁起の良い柄が描かれるのが一般的です。柄や模様によっても印象が大きく左右されますし、柄の多い少ない、大きさ、どこに配置されているかなどにも流行があります。
さらに、近年ではパーソナルカラーが一般的になっているため、流行りの色はもちろんですが、「自分に似合う色」を選ぶ人が増えています。こうした点も踏まえ、振袖の色や柄の流行を抑えておくといいでしょう。
振袖は洋服よりも「定番」が強い
振袖は伝統衣装ですし、晴れの舞台にふさわしいような「定番」の色や柄もあります。定番はトレンドに左右されず長く使える色。ですが、定番は周りと被りやすい、目新しさを感じにくいというデメリットもあります。そのような場合は、帯や襟などの小物でアクセントを入れると、オシャレの幅が広がっていくでしょう。振袖の定番のカラーには、「赤・青・緑・白・黄色」などがあります。定番のカラーに小物でアレンジを加えて、流行を抑えたプラスαのコーディネートを楽しみましょう。
・赤
・青
・緑
・白
・黄色
振袖の流行りの色は?
先ほど紹介した定番色に加えて、最近流行りの色には下記のようなものがあります。もちろん柄や小物でもイメージが変わりますが、振袖の一番広い面積を占める地色がベースとなります。振袖を着た時の印象を大きく左右するので、流行りの色の特徴やもたらす効果を見ておきましょう。
くすみ系とは、グレーを混ぜて彩度を下げた曖昧な色味のことです。優しく大人っぽい雰囲気を演出してくれるくすみカラーは、レトロ柄とも相性が良く、流行りとなっています。原色と違い、全体的にくすみがかかった色合いのくすみ系。白ならアイボリー、赤なら朱色、茶ならベージュ、緑ならモスグリーンなどがくすみ感のあるカラーとなります。
黒は荘厳・神秘的なイメージがあり、冠婚葬祭のフォーマルな場でも欠かせない存在です。ただし、黒は喪服の印象が強いので、大きな柄使いや、金色や銀色をベースにした柄などがあしらわれています。黒地の振袖はコーディネート次第で大きく表情を変え、なりたい雰囲気を叶えてくれる万能な色です。柄にピンクや赤、パステルカラーなどを用いることで、大人っぽさに加え、可憐さやかわいらしさも感じられるのです。このように、柄の大きさや色によってイメージを変えられる黒は、振袖でも人気があります。
色気と気品を兼ね備え、ミステリアスな雰囲気があるのが紫をベースにした振袖です。飛鳥時代に定められた服制や、染めるために膨大な労力と時間がかかったことから、紫は「高貴で尊い色」とされてきた歴史があります。上品さを演出したいなら濃いめのトーン、女性のやわらかさやかわいらしさを演出したいならラベンダー色など淡い紫色がおすすめです。艶っぽくミステリアスなイメージを持つ色として、紫は振袖の柄としても人気があります。
振袖の流行りの柄は?
振袖には様々な柄が入っています。振袖の柄には意味も込められていますし、色だけでなく柄にもこだわることが大切です。振袖は大きく分けて、縁起の良いものや花をモチーフにした伝統的な「古典柄」と、洋風で現代的な「モダン柄」の2通りがあります。それぞれの特徴について紹介しましょう。
伝統的柄として、昔から伝わっているのが古典柄です。例えば梅、桜、菊、牡丹、藤など日本で古くから親しまれている花を模した柄や、扇、手鞠、熨斗(のし)などの柄もあります。日本の伝統的な「吉祥文様(きっしょうもんよう)」や中国から伝わった「有職文様(ゆうそくもんよう)には、縁起が良いとされている柄も数多くあります。「着物と言えば古典柄」と聞くように、伝統と格式が感じられる古典柄は、流行にとらわれないオーソドックスな柄として人気があるでしょう。
モダン柄は古典的な要素を取り入れていない柄です。モダン柄には、薔薇や蘭などの洋花をモチーフにしたものの他、蝶柄、ハート柄、アニマル柄、チェック柄などもあります。古くからの決まりにとらわれていない分、あまり着物に使われていなかったモチーフや、流行を取り入れるなど自由な発想でデザインされています。レトロ調とモダン柄を合わせ、現代風にアレンジした「レトロモダン」が近年人気となっているようです。
成人式の振袖は色柄共に華やかなものが主流となっています。しかし、最近では袖や裾に大振りの柄を配したシンプルでワンポイントのようなデザインや、柄のない無地の振袖も人気があります。シンプルだからこそ、どんなコーディネートも変幻自在ですし、思いっきり個性を楽しむことができるでしょう。無地の振袖は帯や小物などをセンス良く使うことが、個性を発揮し、オシャレに見せるポイントです。
異素材を選ぶ
振袖は絹(正絹)が使われるのが一般的と言われています。しかし、最近では「総レース」や「総ちりめん」など、素材も多様化してきています。中でも人気があるのが、被りにくく、小物が映えやすいレース素材です。振袖にレース素材を取り入れるのが難しい場合は、重ね襟、半襟、帯回りなどにトレンドのレースを取り入れるという方法もあります。


小物やヘアスタイルで流行を取り入れる
小物やヘアスタイルは、振袖の着こなしをグレードアップしてくれます。定番の振袖だったとしても、帯の結び方、半襟、重ね襟、帯締め、帯揚げなどの小物を変えるだけでも、雰囲気は変わります。レトロな振袖にヘアスタイルで今年のトレンドを取り入れると、今っぽいオシャレなスタイルになるでしょう。また、振袖に草履ではなくあえてブーツを合わせることで、モダンな着こなしでかわいらしさや個性を演出できます。


ママ振袖や姉振袖も流行
最近は、レトロ柄の振袖がブームです。母親が着ていた振袖を着用することを「ママ袖」と言います。「ママ袖」「リメイク」「リ・スタイル」などと呼ばれ、成人式や前撮りで重宝されています。思い出を共有できるママ振袖や姉振袖ですが、年代ものなので古臭い印象になってしまうことも。ママ振袖や姉振袖を素敵にアレンジ・リメイクしたいときは、小物にトレンドを取り入れるのが良いでしょう。
振袖の流行りをチェックして思い通りの振袖姿に!
古くから愛されている伝統衣装の振袖には、色や柄に流行りがあります。ただし、振袖を美しく着こなすためには、小物使いも大事なポイントです。振袖ばかりが流行りのものにならないよう、小物も併せてトータルでチェックすることが大切です。「ふりそでもりの」では、こだわりぬいた振袖が1200着以上あり、伝統的な色や柄の振袖から流行りの色柄の振袖まで多くの振袖を取り揃えています。“とっておきの一枚”を探しているならば、ふりそでもりので振袖レンタルを検討してみましょう。