成人の日とは何か。節目を祝う通過儀礼のこれまでとこれから
成人の日は、単に「大人になったことを祝う日」ではありません。
それぞれの家庭や地域で積み重ねられてきた時間が、ひとつの節目へと凝縮される日です。
大人になる若者に向けて、家族はこれまでの成長を思い返し、地域の人々は「これからの人生を歩んでいってほしい」と願いを込める。成人の日は、そのような祈りや励ましの想いが込められた、日本らしい祝祭文化のひとつです。
成人としての役割や自覚が重んじられた時代から、自分らしい生き方を選び取ることが尊重される現代へ。価値観が変わっても、この日が「誰かの未来をやさしく後押しする日」であることは変わりません。
本記事では、成人の日がたどってきた歴史や、節目を祝う文化の広がり、そしてこれからの成人の日について考えていきます。
成人の日は、未来へ向かう若人をそっと励ます祝いの文化

成人の日は、二十歳を迎えた若者の門出を祝い、これからの人生を静かに励ますために設けられた祝日です。
家族や地域の人々が、その人が歩んできた時間を思い返し、これからの未来にそっとエールを送る。そんなやわらかなまなざしが、この日には自然と集まります。
かつて成人は「社会の一員として役割を担うこと」と深く結びついていましたが、現代ではその意味合いが少しずつ変わり、自分らしく生きるための節目として受け止められるようになりました。
祝い方にも広がりが生まれ、式典だけでなく、家族との時間や写真で残す記念など、それぞれのかたちで迎えられています。
形式に縛られない祝福のあり方が増えていく中でも、成人の日が大切に息づかせてきたものはひとつ。「この先の人生を、どうか健やかに歩んでほしい」という願いです。
その思いが、今もこの祝日をそっと支えています。
成人の日が現在のかたちになるまで
成人の日は1948年に制定された、比較的新しい国民の祝日です。しかしその背景には、はるか昔から続く「成人を祝う」文化があります。
貴族社会から庶民文化、そして戦後の市民運動へとつながる流れをたどることで、成人の日の根にある「励ましと承認」の意味が、少しずつ見えてきます。
貴族における成人の儀、元服、裳着
成人儀礼の原型は、平安時代の貴族文化にあります。
元服(げんぷく)は、男子が初めて大人の装束を身につけ、冠をつける儀式。新しい名前を与えられることも多く、「子ども」から「社会的な役割を持つ人」へと移る重要な節目でした。
一方で女子の成人儀礼である裳着(もぎ)は、華やかな衣をまとい、一人の女性として社会に迎え入れられる儀式でした。その日に合わせて仕立てられた衣装には、家の願いや期待が込められたと言われています。
いずれの儀式も、本人だけでなく「家」や「社会」が若者を正式に承認する場でもあり、その後の立場や役割を大きく左右する重みを持っていました。
庶民の間でも続々と生まれた独自の通過儀礼
貴族の儀式に比べると質素ではありますが、庶民の間にも多くの「成人のしるし」が存在していました。
たとえば、男子が烏帽子をつける烏帽子着(えぼしぎ)や、子どもらしい髪型から大人の結い方へ変える結髪(ゆいがみ)など、装いの変化を通じて「もう自分は大人である」と周囲に示す慣習が各地に見られます。
また、村の祭礼や地域行事に本格的に参加するようになること、家業の一員として正式に働き手とみなされることも、実質的な成人の節目でした。
特に農村社会では、「大人として認められる」ことは家計を支える一人前の労働力になることと強く結びついており、若者だけでなく、村全体にとっても大きな出来事だったと言えます。
形式や呼び名は地域ごとに異なっていても、「若い世代をみんなで受け入れ、励ます」 という本質は同じです。
1948年、終戦後の「青年祭」を経て現在の成人の日へ
現代の成人の日へと続く流れを形づくったのは、1946年に埼玉県蕨市で開かれた「青年祭」。
戦争が終わったばかりの混乱期、未来に希望を見いだしにくかった若者たちを励まそうと、役場と地域の人々が協力して企画した小さな催しがきっかけでした。
こうした取り組みは各地に波及し、「若者の門出を祝う日を、国としても大切にしたい」という機運も高まっていきます。その流れの中で、1948年に国民の祝日としての「成人の日」が制定されました。
つまり成人の日は、ただ単に成年を示す制度的な節目にとどまらず、若者の未来を信じ、支えたいという願いから生まれた祝日だと言えます。
祝いの中心にいるのはもちろん新成人ですが、そこには「これからの時代を一緒につくっていってほしい」という、祝う側のあたたかい想いも込められているのです。
成人年齢の引き下げと「成人の日」

2022年、日本の成年年齢は二十歳から十八歳へと引き下げられました。
とはいえ、全国の成人式はこれまでどおり二十歳を対象とする自治体も多く存在します。
この違いが示しているのは、成人の日が法律よりもむしろ 文化として受け継がれてきた節目であるということ。
十八歳は、進学・受験・就職など人生の選択が重なる忙しい時期です。地元を離れている若者も多く、式典に参加しづらいという現実があります。
一方で、二十歳は生活の見通しが立ちやすく、家族も節目として祝いの場を整えやすい時期です。長い時間をかけて「二十歳の祝い」として根づいた慣習が、今も自然に受け継がれていると言えるでしょう。
また、飲酒・喫煙が解禁される年齢であることや、冠婚葬祭での立場が変わることも、二十歳を節目として意識させる一因です。写真館や家族のアルバムに残る「二十歳の振袖・袴」の記憶も、私たちの中で「成人=二十歳」というイメージを支えてきました。
どの年齢で「区切り」を感じるかは、人それぞれのもの。その選択を大切にできる時代になったことこそ、成人年齢引き下げがもたらした大きな変化なのかもしれません。
節目を祝うかたちは、国によって様々
大人になる節目を祝う文化は、日本だけのものではありません。世界に目を向けると、その国の歴史や宗教、価値観を映すように、さまざまな「成人の祝い方」が存在しています。
例えばアメリカでは、16歳の誕生日を盛大に祝う「Sweet16」や、21歳で飲酒が許される日など、複数の節目が「大人としての自分」という意識を形づくります。
他にも、ヨーロッパのキリスト教圏では、信仰を土台とした「堅信式(コンファメーション)」が大人としての自覚を深める儀礼として行われ、中国では、古代の冠礼・笄礼を現代に再解釈した式典が若い世代にも広まりつつあるようです。
どの文化にも共通しているのは、「大切な節目を、周囲の人々が祝福し、次の一歩を応援する」という温かい気持ち。祝い方のかたちは異なっても、その根底はどの国でも変わりません。
ふりそでもりのの考える「成人の日」のこれから
成人の日のかたちは、時代とともに変わり続けてきました。
元服に端を発すると言われる古い通過儀礼は、社会構造や価値観に合わせて少しずつ姿を変え、1948年に「成人の日」として定められてからも、世代ごとに祝い方はさまざまに広がっていきました。
晴れの日に寄り添う立場から日々さまざまなご家族を見ていると、この先、成人の日は今以上に 多様な節目へと変化していくのではないかと考えています。
たとえば、「二十歳」という一律の基準に縛られない祝い方。大学進学や就職、独立、留学など、人生のタイミングは人それぞれになり、「自分が大人になったと感じる瞬間」を、家族や友人と祝う流れが少しづつ増えていくかもしれません。
また、写真や動画という「記録」の役割が、これまで以上に大きくなる可能性もあります。
式典に参加するかどうかよりも、「今の自分をどんなかたちで残したいか」「家族とどんな時間を過ごしたいか」といった価値観が、祝い方を選ぶ上でのひとつの軸になっていくのかもしれません。
形式や慣習だけにとらわれず、自分にとって意味のある瞬間をどう残すか。その答えを見つけるお手伝いを、これからも続けていければと願っています。
一生に一度の晴れ姿を「写真」として残すという祝い方

成人の日は、式典に参加するかどうかにかかわらず、「自分の歩いてきた時間」と「これからの未来」を見つめ直す節目です。
その瞬間を写真として残すという行為には、晴れ姿を記録するだけではない、もう少し深い意味があります。
たとえば、振袖をまとうことで生まれる姿勢や所作の美しさ。家族と向き合うときの表情に宿る、これまでの時間への感謝や期待。写真には、そうしたかけがえのない一瞬が映り込みます。
年月が経つほどに、「あの頃の自分は何を思っていたのだろう」と振り返らせてくれるのも、写真ならではの力です。
装いが変わっても、成人のあり方が変わっても、節目を「かたち」にして残そうとする気持ちは、きっとこれからも変わらないはず。
一枚の写真が、その日の決意やまっすぐな気持ちを未来へ運んでくれますように。そんな願いを込めて、多くの方が選ぶ「祝い方」のひとつなのだと思います。
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